発達障害

【大人の発達障害】WAIS-Ⅲの検査結果を公開します【IQ】

【大人の発達障害】WAIS-Ⅲの検査結果を公開します【IQ】

こんにちは、ねこかん(@yowakuikiru)です。

先日WAIS-Ⅲを心療内科へ提出し、発達障害(ASD・ADHD混在)の診断を受けました。

発達障害の診断の根拠となったのはWAIS-Ⅲを含めた以下の3つです。

WAIS-Ⅲ
(ウェイススリー)
発達障害の検査にも用いられる、IQが分かる知能検査。
MSPA
(エムスパ)
こだわり・睡眠リズム・反復行動といった要素を5段階でレーダーチャートに示したもの
これまでの診察や問診

実は、今回の発達障害の診断に納得できない部分があり、セカンドオピニオンも検討している最中ではあります。

しかし一旦そのことは置いておいて…

今回は私のWAIS-Ⅲ結果を公開し、「どのような部分で、発達障害と診断されたのか?」ということをお話ししていきます。

なおWAIS-Ⅲの概要は省いて結果だけを公開しますので、「WAIS-Ⅲについて知りたい」方は、【大人の発達障害】WAIS-Ⅲとはどんな検査?【検査結果の見方】をお読みください。

WAIS-Ⅲを受けた経緯について

結果を公開する前に、WAIS-Ⅲを受けた経緯についてお話ししておきますね。

今回心療内科に提出したWAIS-Ⅲは、2012年に別の心療内科で受けたものです。当時は「社会不安障害」の診断を受けていました。

※社会不安障害については、以下の記事で触れています。

そして仕事や人間関係で上手くいかないことが多かったため、主治医に「得意・苦手なことを調べるテストを受けてみませんか?」と言われたのをきっかけに、WAIS-Ⅲを受けることになったのです。

しかしこの心療内科は発達障害は専門外で、発達障害の可能性についての言及はありませんでした。

そして当時は私自身「自分が発達障害かもしれない」とは全く考えていなかったので、私から発達障害の可能性について聞くこともしませんでした。

しかし昨年2018年の夏頃から「私ってもしかして発達障害かもしれない…」と思い始め、大人の発達障害を専門としている心療内科へ通い始めたのです。

そこで「発達障害の診断を受けたい」と申し出たところ、2012年に受けたWAIS-Ⅲでも診断可能とのことだったので、当時のWAIS-Ⅲ結果を提出しました。

つまり…

  • WAIS-Ⅲ検査日 : 2012年
  • 発達障害診断日 : 2019年

という、7年越しの診断になったということですね。

WAIS-Ⅲの結果を公開します

前置きが少々長くなってしまいましたが、WAIS-Ⅲの結果を公開していきます。

一応受けた証拠として、結果原本の写真も載せておきます。

2012年に受けた、WAIS-Ⅲ結果の原本
▲2012年に受けた、WAIS-Ⅲ結果です

こうやっていざ公開すると、やっぱり恥ずかしさはありますね…。それぞれの項目ついて、説明していきますね。

全検査IQ

それでは、IQから公開します。以下の表が私のIQなどの数値です。

WAIS-Ⅲ結果 全検査IQを公開

赤字の全検査FIQが、いわゆるIQです。私のIQは102で、ごくごく平均の数値でした。ちなみに以下の表が、IQの基準です。

全検査IQ
130以上非常に高い
120~129高い
110~119平均の上
90~109平均
80~89平均の下
70~79境界線
69以下知的障害

「もしかして天才だったらどうしよう…」と余計な心配も若干していましたが、その心配は全く必要なく、凡人だったということですね(笑)

ちなみに発達障害はIQが「高い・低い」で判断するのではなく、「得意分野・苦手分野」の差で判断します。なので、IQが普通だったり、高くても発達障害の人は普通にいます。

言語性IQ・動作性IQ

全検査IQは、言語性IQと動作性IQに分かれます。赤字が私の数値です。

全検査IQ郡指数わかること
言語性IQ
103
言語理解文章を理解したり、言葉による知識を状況に応じて利用できる能力。この能力が低いと、会話がスムーズにできない。
作動記憶耳で聞いた情報を一時的に覚え、処理できる能力。
聞いたことをすぐ忘れてしまう人は、この能力が低い。
動作性IQ
101
知覚統合目で見た情報を取り込み、要素を関連付けてまとめる能力。
この能力が低いと、グラフや表から情報読み取ることが苦手。
処理速度目で見た情報を事務的に、多く正確に処理する能力。
いわゆる「一般事務スキル」。

言語性も動作性も、似たような数値ですね。ここまでは特に問題が無さそうです。

しかし、その中身である「郡指数」に私の発達障害の根拠が隠れていました。

郡指数:下位検査の結果

郡指数は、下位検査の結果で分かります。WAIS-Ⅲは、この下位検査のテストということですね。

下位検査はこのような構成となっています。赤字が私の数値です。各19点満点となっており、平均値は10です。

郡指数下位検査(1~19点)
言語性言語理解単語 12言葉の意味に関する知識
類似 92つのものの関連、共通点や共通概念に関する知識
知識 10一般的な知識力
理解 12社会的なルールについての理解力
作動記憶算数 9暗算で文章題を解く能力
数唱 11短期記憶力
語音整列 112つの異なった種類のものを記憶して整理・処理する能力
動作性絵画配列 7物語の文脈を整理、再構成する能力
知覚統合絵画完成 5全体から違いを見つける観察力
積木模様 9図を見て部分から全体を構成する空間能力
行列推理 16全体の関連性・関係性を読み取る課題
処理速度符号 14実作業。記憶して書き写す速度課題
記号探し 10実作業。記号の照合課題
組合せ 5部分から全体を再構築する能力

これだけだと分かりにくいのですが、「動作性」の下位検査項目の出来にかなりのばらつきがあります。

以下の折れ線グラフを見て頂くと、一目瞭然です。

WAIS-Ⅲ結果 言語性尺度・動作性尺度の凹凸

どうですか?動作性尺度にかなりムラがあることが分かりますよね。

行列は16という高い数値であるのに対し、完成・組合せは5という低い数値。その項目差は11です。

そう、私の発達障害の根拠はここの凹凸でした。主治医によると、「これは、発達障害で間違いないですね。かなり能力差があります。」とのことでした。

ちなみに、ネットでWAIS-Ⅲについて色々調べたのですが、一般的に各項目差が15以上(30以上の説もあります)ある場合は、「発達障害の可能性がある」と判断されるようなのです。

しかし私の項目差は15に満たない11であるにも関わらず、今回発達障害と診断されています。

「ん?たしかにムラはあるけど、本当に発達障害なのかな?」と疑問に思ったので、主治医にその理由を聞いたところ、

  • いくつ差があったから発達障害である、という明確な基準はない
  • WAIS-Ⅲだけでは発達障害の判断はできない
  • MSPAや、診断も含め総合的に判断した結果

とのことでした。

確かに「私って発達障害っぽいなぁ…」と思い当たることは結構あるので、WAIS-Ⅲの結果だけでは判断できない部分もあるのかもしれません。

WAIS-Ⅲからわかった、私の「得意なこと・苦手なこと」

WAIS-Ⅲの結果には報告書もついていて、「得意なこと・苦手なこと」の詳細やアドバイスが書いてありました。

WAIS-Ⅲ結果の報告書
▲こちらがWAIS-Ⅲの報告書です。

この報告書も2012年当時のものですが、「結構的を射てるな~」と思うアドバイスだったので、参考までに公開していきます。

苦手なこと:制限時間のある課題

すべて私の2012年WAIS-Ⅲの報告書から引用しています。

早さを要求される場面での視覚処理課題(間違い探しや、空間図形)が特に苦手です。

「行列」課題で特典が大きく伸びている背景には、制限時間がなく、じっくり考えられたことが影響していると思われます。

自分のペースであれば対処できるはずのことも、時間の制約がかかると慌ててしまい、できなくなりやすいのではないのでしょうか。

日常生活の中では、細かな修正作業や文書校正などを短時間で要求されると、困難を感じられることが考えられます。

一方で、体がやり方を覚えてしまえば、実作業の能力自体は平均以上にお持ちです。

確かに仕事でもそうですが、制限時間や締め切りがあるものだとパニくることが多いです。いつもなら出来ることでも出来なくなってしまったり…。

そういえば、SPIも苦手でしたね~。問題を解くことよりも、制限時間のメーターが減っていくのが気になってしまい、問題に全く集中できませんでした。

「体がやり方を覚えてしまえば、実作業の能力自体は平均以上」とありますが、その「やり方を覚えるまで」に時間がかかってしまうんですよね…。

得意なこと:言語理解

言語性課題の中で「単語」や「理解」の得点が高く、初対面の他者との交流場面では、高い言語能力で応対できることから、必要以上に能力を高く評価されやすい傾向があることも推察されます。

これ本当にそうで、初対面の方や面接の場では「しっかりしてる」と思われがちです。自分でいうのも変ですけど、受け答えは割としっかりできる方ですし、見た目も真面目そうに見られます。

しかし実際はマルチタスク出来ないし、ミスは多いし、話は聞いていないこともあるし…で全然しっかりしてません(苦笑)

直接言われることはないけど、「コイツ思ったより使えないな」と思われていることは多いと思います…。

アドバイスも書いてありました

上記のまとめと、アドバイスも書いてありました。

・時間に追われると、ケアレスミスが多くなります。
・細かい部分を即座に判断するような作業には苦手さをお持ちで、見落としや見間違いをしやすいです。
・コツがつかめれば、平均以上の実作業の能力をお持ちです。
・言語能力が優位で、実際の能力以上の評価を受けやすいです。

以上から、時間に余裕を持てるような事前の準備や環境があると、適応がスムーズであると考えられます。

このように、かなり具体的なまとめとアドバイスを頂きました。

そして本当に「あ~そうだなぁ」と納得できたので、もし発達障害でなくても、生活や仕事をする上で、かなり参考になると思います。

しかし「時間に余裕を持てるような事前の準備や環境」って、実際の仕事ではなかなか難しいですよね。

まとめ ~WAIS-Ⅲで「得意・苦手」を知って、実生活に活かすことが重要~

以上、私のWAIS-Ⅲ結果でした。

私の場合はWAIS-Ⅲだけで発達障害の診断を受けたわけではないのですが、参考にしていただけたら幸いです。

「出来ること」「出来ないこと」の差が激しいと、発達障害の傾向があるということですが、これは本当にそうだなぁと思います。

というのも、人って自分が「普通にできること」を基準としてしまいがちですよね。

私の場合は「文章を読んだり書いたり、理解することは普通に出来るのに、どうして地図が読めなかったり、車の運転が出来ないんだろう??」というように、「出来ない部分」にもどかしさと、苦しみを感じてしまうんです。

「能力はフラットで当たり前」という思い込みですね。しかし大なり小なり、人は「得意なこと・苦手なこと」があるものです。

発達障害に関わらず、そういった「苦手なこと」も受け入れて生きていく必要があるのだなと最近は思います。

でないと自分を追い込んで辛くなってしまいます。「得意なこと」だって、あるわけですしね。自分の能力を客観的に把握するためにも、WAIS-Ⅲを受けてみて良かったです。

「発達障害の診断を受けたい」「WAIS-Ⅲを受けたい」という方は、お近くの医療機関に問い合わせをしてみてください。

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